はち

6+1人と日々の雑記

ガラス越しの景色はキラキラしているだろうか

関ジャニ∞さん、crystal発売おめでとうございます。そしてありがとうございます。台湾盤だけフラゲしたのでさっそくDVDを見たのだけど、特典というレベルをはるかに越えたボリュームとクオリティでもう感謝しかない。もっとお金出すよ?

パンフレットの撮影メイキングはわちゃわちゃしつつも、異国の地でのんびりしているようにも見えてなんだか心が温まる。おいしそうにもぐもぐしてるのとてもかわいい。あとGR8ESTのメイキングでも思ったけど、6月ごろに比べると安田さん痩せたなあ…。マニアックに全力投球だったからだろうな。今を全力で生きている感じがどうしようもなくかっこいいと同時に、身を削って挑むほどの何かがあることがうらやましいなとも思う。でも身体は壊さないように、おいしいごはんたくさん食べていっぱい寝てね。

リハーサルの様子などを見ると、ライブって生もので、その場その場で造り上げているんだなあと改めて感じる。よりいいものになるように、よりお客さんが喜んでくれるようにと試行錯誤してくれていることが本当にうれしい。2日目で演出を変えたズッコケ、文字通り会場のセンターで歌って煽る横山さんはかっこよかったし、その様子をにこにこしながら見守るメンバーはかわいかった。そして横山さんに応えるように間奏でアドリブを入れた大倉さん。錦戸さんが振り返ってたからアドリブであってると思うんだけど、この跳ねるようなリズム、個人的にめちゃくちゃ好き。というかそもそもバンドver.のズッコケの間奏がかっこよくて大好きなんだけども、このアドリブには痺れた。

 

そしてcrystal。トレースで初めて聴いたときからずっと、フルで聴ける日を楽しみにしていた。曲がかっこよかったからなのはもちろん、なぜ"crystal"なのかが気になっていたからだ。crystalが何を意味しているのか、それを早く知りたいと思った。

単純にcrystalという言葉を検索すると、石英だとか水晶だとか鉱物の情報が出てくる。歌詞で最初にcrystalが登場するフレーズは「震えないで crystal」だが、石英も水晶も自ら振動はしない。試しに"crystal 振動"で検索してみたら水晶振動子なんてものが出てきたけど、これは電圧を加えることによるもののようだしこの曲には確実に関係ない。つまり歌詞におけるcrystalは何かの例えなのだろう。震えるような、何かの。

2回目にcrystalが登場する次のフレーズに「乱反射」とある。乱反射とは光の現象のひとつで、なめらかでない面つまり凹凸面に光が反射した場合に起きる。そして続けて「ココロざらついたなら」と歌っていることから、乱反射はざらついたココロにより起きたと推測できる。crystalの部分に戻ると、crystalが震えた結果が乱反射とも考えることができる。つまり、crystal=ココロなのではないだろうか。

そしてcrystalにかかる歌詞だが、初めの2回は共通で「震えないで」と懇願する言葉であるのに対し、後の2回は「夢じゃないんだ」「進みたいんだ」と自らの意志を告げる言葉となっている。メンバーからのコメントで、前向きな曲であると言われていたのはこれか、と思った。夢を追うことは「幻だと諦めた 信じること簡単じゃない」と言って、夢を「忘れた もう思い出せない」と嘘をついていたのが「夢じゃないんだ crystal / 触れられる」に変わり、「隠した痕 痛みはない 眠れない夜に軋むだけ」と言い訳じみたことを言って「誰も泣いてなんていないのさ」とやっぱり嘘をついていたけど、「強がりでもいいんだ 信じ抜いて / 進みたいんだ crystal」と歌う。傷ついている弱い自分に気づいていながら見ないふりをしていたのが、強がりでもいいんだとそれすら受け入れて歩いていく。ただ綺麗なだけじゃない、人間臭さのある前向きさだと思った。

この後に「キミを抱いて行くよ」と続くが、突然二人称が出てきたのが引っ掛かる。"キミ"と呼ぶのなら、"キミ"がすでに登場していないと辻褄が合わない。それまでの歌詞で"キミ"になり得る単語を探してみると、crystalしか存在しないのだ。「なんてね ほら 全部嘘だろ」は誰かに語っているようにも思えるが、相手の存在ははっきりせず、言い聞かせているような印象も受ける。一方でcrystalは「震えないで」等の目的語になっており、crystalを対象として見ていると捉えて問題ないだろう。そうすると、crystal=キミ、すなわち、キミ=ココロということになる。

つまり「キミ(=ココロ)を抱いて行くよ」と歌っていることになるが、ではこのココロとは何か。歌詞の展開から想像するに、嘘で覆っていた本当の気持ちなのではないだろうか。「幻だと諦めた 信じること簡単じゃない / 忘れた もう思い出せない」も「隠した痕 痛みはない 眠れない夜に軋むだけ / 誰も泣いてなんていないのさ」も、全部強がっているだけの嘘なのだ。つまりその逆が本音である。その本音も嘘も、全部抱えて行くと歌っている。このあたりもとても人間臭い。

"行く"ということは、目的があるということだ。旅人=僕らは何を目指しているのか。これは「ひと筋の光求めて」「どうかいつか / 透明な光へと…」という歌詞から、"光"であることが明白である。そうすると光が何かという話になるが「いつか見た夢を探してるよ」というフレーズから、夢そのものを抽象的に表しているか、もしくは夢に至るまでの道筋だと思われる。

そしてこの光、最後の最後に存在が見えて「光リ 曲ガリ 強キ 輝キ 放チ 届キ 此処へ」と歌われる。なぜここだけ送り仮名が片仮名なのか。なお、「此処へ」がどちらかは歌詞カードからは判別できないけど、ここではわたしの都合により平仮名として話を進める。そうすると送り仮名が片仮名の言葉は6個となる。始めにcrystalは水晶であると書いたが、水晶の結晶系は六方晶系である。単純に言うと六角柱なのである。さて、新曲crystalにおいて6はもうひとつある。我らが関ジャニ∞さんである。

ここから深読みオタクが暴れ出すのだが、光は基本的に直進するものである。なので「曲ガリ」という単語が気になった。異なる媒質を通るときに屈折という現象が起きるが、プリズムを通すとさらに分散もしてスペクトルを得られる(プリズムは水晶でも作られる)。つまり虹色になるのだが、日本において虹色は一般的に7色である。送り仮名が片仮名の6個と平仮名の1個、合わせて7個。虹色がすべて合わさると透明な光(白色光)。村上さんも『俺らはずっと7人』って言っていたなあ。『すばるも旅をやめたわけじゃない』とも言っていたなあ。

なーんてね! 深読みというかこじつけだけど、思うだけならいいよね。

やや脱線したけども総括すると、crystalは強がりながら本音も嘘も抱えて光≒夢を目指す過程を旅になぞらえた楽曲であるとわたしは解釈した。「僕らは 旅人」というフレーズが2回登場するが、1回目も2回目もメロディは変わらないのに、旅人の表情は違う印象を受けるのがおもしろい。

 

と、ここまで楽曲に対して考察してきたけれど、単純にトレースの主題歌という視点から見るとcrystalは真野さんを歌った曲なのだろうなと思う。crystalという単語は真実のカケラとかけているのかな。

それにしても、帯に描かれている折り紙のあやめみたいなマークはなんだろうか。MVにもオブジェで登場しているけど、歌詞からはわからなかった。

ちなみに初回盤と通常盤は後から注文したため、まだお預け。MVを見たら追記するかもしれないし、しないかもしれない。